【雑記】いつの世も男と女の間に「不倫」は付き物ですなぁ・・・。

【雑記】いつの世も男と女の間に「不倫」は付き物ですなぁ・・・。

いやー、驚きましたね。

ほんと、こんなスキャンダラスな話が出てくるなんてね・・・。

 

自分の不埒な行いが、多くの国民に知れ渡ってしまうんですから、いやはや怖ろしいものですよねー。

しかも自分から告白(?)したらしいじゃないですか。

 

不埒な想いだったのかとか、当人からしてみれば本気だったんだとか、そんなことは本人と話せない限り分からないですし、何も言えないですけどね?

しっかりとしたパートナーが居ながら、そんなことしちゃうんだから・・・まったく。

 

情報をただただ消費していく一般市民にとっては本人の想いがどんなものであったか以上に、脚色された事件性の方がおもしろおかしく扱われて、時に喜び受け入れられて、時に怒りを持って叩かれながら、どんどん拡散されちゃうってもんですよね。

 

 

ん?

 

何の話をしているか、よく分からない?

 

具体的に書けよって?

 

 

あーはいはい。

 

けど、こんなスキャンダラスな話、書いちゃって良いのかなー?

 

 

まぁ、もうみんな知っていることだから良いのか。

 

 

これはある人の不倫の話・・・なんですけどね。

 

 

 

 

但馬皇女(たじまのひめみこ)とおっしゃられる皇女様のお話です。

 

 

 

え?たじま?

児島じゃなくて?って何?

あ、間違えた渡部じゃなくて!?って・・・言われても。

 

ん?アンジャッシュ?の渡部・・・さん?

奥さんが世界で最も美しい顔100人に選ばれた美人の・・・?

 

うーん、誰でしょうか・・・その人、何かあったんですか?

 

ネット見ろ?

 

・・・・あんまり興味ないので良いです。

 

なーんて一人芝居は置いといてですね。

 

 

世を賑わす有名人の不倫問題を受けて、和歌好きなぼくとしては但馬皇女(たじまのひめみこ)のスキャンダラスなお話を書き起こさずにはいられなくなりまして、、、。

 

まぁ、お暇があればお付き合いくださいませ。

 

 

万葉の時代の一大スキャンダルの登場人物は3人!!

 

まずは先ほどから名前の挙がっている「但馬皇女(たじまのひめみこ)

分かりやすいように「但馬さん」とお呼びしましょうか。

飛鳥時代の皇族です。

父親は天武天皇、母親は藤原鎌足の娘である氷上娘です。

 

 

2人目!!

そのたじまさんの旦那さんの高市皇子(たけちのみこ)

分かりやすいように「たけちゃん」としましょう。

たけちゃんも天武天皇の皇子で、古代日本最大の内乱である「壬申の乱」では、軍事の全権を担当して天武天皇に勝利をもたらしたといわれる皇子です。

今回のお話では、妻を寝取られたかわいそうな旦那となります。

 

 

3人目!!

但馬さんが恋して愛した不倫相手「穂積皇子」(ほづみのみこ)。

穂積としましょうか。

これまた天武天皇の皇子です。

なんと登場人物全員が天武天皇の子!!(異母兄弟)

たけちゃんのほうが皇位継承権は上位にあったようですが、穂積くんも持統・文武・元明天皇と三代の天皇の元で政権を支えた優秀な官吏だったそうです。

 

 

さぁて、この皇子皇女というやんごとなき方々のスキャンダラスな不倫劇が、日本最古の和歌集である万葉集にしっかりと残されているんですねぇー。

 

いやー、知ってびっくり!!驚き桃の木山椒の木!!はっはー!!

 

該当するのが万葉集 巻第二の114~116の歌なんですが、どれも但馬さが詠んだ歌です。

禁じられた愛に熱過ぎる想いを乗せた歌三首!!

 

さっそくどんな歌だったか見ていきましょう!!

 

 

(題詞)但馬皇女、高市皇子の宮に在す時に、穂積皇子を思ひて作らす一首

秋の田の 穂向きの寄れる 片寄りに 君に寄りなな 言痛(こちた)くありとも

 

訳してみると

 

(題詞)但馬さんがたけちゃんところに居る時に、穂積くんのことを好きになっちゃって詠んだ歌。

秋の田の稲穂が片側になびいているように、ひたむきにあなたに寄り添いたいな。たとえ私たちの噂がひどいものであっても。

 

題詞の時点でのネタバレ感がすごい・・・!!

世間がどう言ったって気にしないわ!!的な強気な但馬さん。熱愛だねぇ。

旦那のたけちゃん・・・ただただかわいそう。

穂積くんにしたって「え、ちょっ・・待って。そんな大っぴらに、えっ・・・」ってなってたかもしれませんよね?

知らんけど。

 

 

一説では、不倫がバレて穂積くんはお咎めを受けて近江の志賀の山寺に遣わされ、二人の仲は引き裂かれたそうです。

で、そんな中でも但馬さんは穂積くんを想って、こんな歌を詠むんですね。

 

後(おく)れ居て 恋ひつつあらずは 追い及(し)かむ 道の隈廻(くまみ)に 標結(しめゆ)へ我が背

 

後に残って恋しがっているくらいならば、貴方を追いかけて行きましょう。道の曲がり角に道しるべになる印をつけておいてね、愛する貴方。

 

強い…!!どこまでも強いですね但馬さん!!

愛が迸ってます。

追いかけて行くから!!印付けておいてね!!なんてなかなか言えないですよね。

しかも男性が女性の元に通う妻問い婚が普通であった時代においてですよ?

こんなに情熱的に愛の歌を詠んじゃうんだから、並々ならぬ愛情だったのでしょう。

 

別の視点から見ると、実際は追いかけてはいけないからこそ、歌に想いを込めているとも言えるわけで、そう考えるとちょっと切なく感じるような気も・・・。

 

さて、「貴方のお側に寄り添いたい」→「貴方を追いかけて行きたい」とレベルアップした禁断の愛の歌の最終段階とも言える3つ目です!刮目せよ!!

 

(題詞)但馬皇女、高市皇子の宮に在す時に、密かに穂積皇子に接ひ、事既に形はれて作らす歌一首

人言を 繁み言痛(こちた)み 己が世に いまだ渡らぬ 朝川渡る 

 

(題詞)但馬さん、たけちゃんところに居る時に内緒で穂積くんに逢って(ヤッちゃって)、そのことがすっかりバレちゃったから作った歌。

あー、まじうるさい。みんなの噂うるさいー!!バレちゃったならもう開き直って、まだ渡ったことのないこの朝川渡って(=密通して)やるんだから!!

 

ははは、またもや題詞の部分の衝撃度がハンパないですね。

超意訳ですいませんが、何かこういう風に聞こえちゃったもんだからしょうがない。

捉え方は人それぞれ!!うん!!異論は認めるっ!!

 

しかし、この開き直った感はあっぱれじゃないですか。

朝川という言葉の響きも相まって、清々しささえ感じてしまいます。

 

この歌の中の「朝川を渡る」って、解釈が2つあるんですって。

1つは「まだ夜が明けきらない暗い中を、人目を避けて川を渡っていく」という解釈。

もう1つは「夜が明けきった朝の光の中、人目も気にせず堂々と川を渡る」という解釈。

 

さてさてあなたは、但馬さんがどっちの意味を持って「朝川渡る」と詠んだと思いますか?

ここまでの但馬さんの激情っぷりを思うと堂々と渡ってそうだなぁ、なんて思っちゃいますけど、それもまぁ、あくまで捉え方の一つですからね。

 

実際のところ、但馬さんとたけちゃんが婚姻関係にあったかどうかは明確な記録がないそうですし・・・。

ですが、但馬皇女の詠んだ上の三首が並んで万葉集に収められていることを思うと、許されない愛に生きた女性なんだと捉えられるのが自然であるとも思えますよね。

 

 

但馬皇女が生きておられた時代は西暦で言うと700年頃。

その頃からもう1300年以上が経ってるわけですが、いつの世も男と女の関係というのは変わらないのかもしれませんねー。

 

ちなみに、但馬さんが亡くなられた後に、穂積くんが但馬さんを偲んで詠んだ歌も万葉集には収められています。

〈万葉集 巻の第二203〉

降る雪は あはにな降りそ 吉隠(よなばり)の 猪養(ゐかひ)の岡の 寒からまくに

降る雪よ。そんなにたくさん降らないでおくれ。但馬皇女の眠る吉隠の猪養の岡が寒かろうから。

 

不倫という禁断の愛の形ではあったものの、この歌を詠んでいる景色や心境を思うと、なんだかジーンとくる歌じゃないですか?

この歌は但馬皇女が亡くなられた708年の冬に詠まれました。

定かではないですが、穂積皇子が35歳くらいの頃だったようです。

 

・・・はっ!!まさかの同年代!!!(ぼくも今年で三十半ば。)

何だかずいぶん大人に感じますね。。

愛し愛され、世間に揉まれ、色んな成長があってのこの歌なのかもしれませんねぇー。

 

しかし、自分の不倫の記録が何世紀にも渡って残っていくのって、どう思うんだろう・・・。

 

ということで、今回はこのへんで!!

 

はぁ、、、のぞみーる(´;ω;`)

 

 

やーさん

最後までお読みいただきありがとうございました!

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