【3000文字チャレンジ】あの夏、あの山のてっぺんで。

【3000文字チャレンジ】あの夏、あの山のてっぺんで。

3000文字チャレンジ!! お題「山」

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2020年8月6日。本日、大学時代からの親友がめでたく入籍しました。

付き合った記念日に入籍するとのことで、今日が付き合い始めてちょうど1周年になるそう。

何だか暗いニュースばかりの中、久々の明るい話題で嬉しくなりますね。

 

昨日、独身最後となる記念すべき日に電話して、「おめでとう。ようこそこちら側へ。」とちょっと色々な含みを持たせてお祝いの言葉を伝えました。

 

その親友はみんなからとても愛される人物で、本人が居ないところでも、共通の友人たちが集まると彼の話題を持ち出すほどでしたので、友人一同彼の結婚が決まった時は諸手を挙げて喜んだのでした。

 

さて、そんな彼に「プロポーズは何て言ったの?」とお決まりの質問を投げかけると、「プロポーズらしい言葉は何も・・・。」との返事。

まぁ出会いが結婚を前提としたマッチングアプリだったそうなので、お互いが同じゴールを目指していた場合はそういうものなのかもしれませんね。

 

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さてさて、プロポーズ。

既婚者の皆さんはどんなプロポーズをされましたか?または受けられましたでしょうか?

上記の親友の彼のように、プロポーズ無しという方もけっこう多いのでしょうか。

 

記憶に残るようなサプライズが良いとか、いやいや日常のワンシーンの中でさらっとされるのが良いとか、人それぞれに理想のプロポーズってありますよね。

 

自分の場合はどうだったかなー?と振り返ってみると、なかなか記憶に残るサプライズプロポーズだったんじゃないかなーなんて思っています。

 

折しもTwitter上で、ぼくのプロポーズのことを知りたいなんて言ってくれる稀有な方もおられましてですね。

ということで、今回はちょっと恥ずかしいですが自分語り。

ぼくが9年前の夏にしたプロポーズについて語りたいと思います。

 

(他人ののろけ話が嫌いな方は、どうぞ回れ右でお帰りくださいませ。)

 

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まずはぼくと奥さんの出会いを簡単に。

彼女との出会いは大学でした。

同じサークルに所属していた1つ年下の彼女に恋心を抱いたぼくは、あらゆる手を尽くして彼女との接点を持ち、彼女の友人関係にも根を張り、外堀を固めに固めて大学4回生の夏、忘れもしない8/8の花火大会を一緒に見た帰り道に告白して付き合うことになりました。

その時のぼくの外堀の固め方を見ていた友人や後輩たちは今だに、「あの時のやーさんの、先輩後輩から恋人への関係の昇華のさせ方は芸術的だったよね」と言ってくれる程で、正に「策士、策を完遂す」的な感じでした。(ほんまかいな。)

 

 

先に社会人になり就職したぼくと、大学4回生になった彼女。

社会人1年目ってそれまでのぬるい大学生生活の環境から大きく変化して、なかなかにしんどいですよね。

そんなしんどさやツラさを彼女の存在がとても支えてくれたなぁ、と改めて思います。

 

1年後に社会人になり、彼女も就職をして生活のリズムや行動範囲の変化があり、一時はお互いの心が離れそうになったりもしたんですが、お互いに穏やかな性格であったことも幸いし、決定的な亀裂は作らず、互いへの愛情を深めながら関係は続いていきました。

 

お互い社会人になってからも同棲することはなく、ぼくたちは週末だけ会える、所謂中距離恋愛カップルでした。

 

ぼくは独身時代、大学時代も就職してからも、通学通勤距離は自転車で絶対15分以内が良い!という、移動時間をなるべく短くしたい派で、賃貸物件を選ぶ基準も大学や会社への近さを重視していました。

片や彼女は、大学時代も社会人になってからも実家からの通いで、片道何時間もかけて通学・通勤をしていたんですね。

彼女のご両親はなかなかに束縛が厳しく、一人暮らしを許さないタイプだったのです。

彼女にはお兄さんが二人いて、その二人は大学時代から一人暮らしをしていたそうですが、末っ子の娘は可愛くて可愛くて手放したくなかったのでしょう。

 

もちろん門限なんかも厳しくて、お泊りデートなんて論外。

一度、「女友達とお泊りで遊びに行ってくる」と、彼女が両親に嘘をついてお泊りデートに行ったことがあるんですが、夜お父さんからメールが入って、なんと「お友達の写真を送ってきなさい」と。

これには焦りましたよねー。

何とかぼくが携帯の中に持っていた友人たちの写真の中から、女性だけが写っていてお泊りしているっぽい写真を選んで送って、何とか難を逃れたのですが・・・。

彼女にも変な疑惑を持たれず(写っている子全員彼女と面識のある友人だった)、お父さんの目も騙せる、そんな写真なかなかないでしょう?

よくそんな写真があったもんだと思いますよ、ほんと・・・思い出すだけで冷や汗出るわ。。

(お父さん、あの時は嘘を吐いてごめんなさい。)

 

 

そんなこんなで、付き合い始めて2年半以上経ったころ。

2011年3月11日に東日本大震災が起きました。

幸い関西は地震による直接的な被害はなかったですが、有事の際に大事な人が遠く離れた場所にいると助けることも出来ないなと考えるようになり、結婚を意識し始めました。

 

彼女からも何となく「結婚」を意識させるような言葉がちらほらと聞こえていたので、これは男としてどこかで決めるしかないな、と。

ちょうどそんなことを考えている時に、彼女の職場で7月末に富士山に登るレクリエーションがあるから、良かったら一緒に行かないかとのお誘いがありました。

 

(「ほう、富士山ね。·····日本で一番高い場所でのプロポーズとか・・・良いじゃないか・・・!!」)

即答で「参加する!」と返事をしました。

 

富士山登山に参加表明してから当日までは約2か月くらいあったのかな。

その期間中に「プロポーズするには指輪がいるよなー」と、百貨店やジュエリーショップを巡り、デザインもよくて何とか予算以内に収まるダイヤの指輪を購入。

仕立て期間も十分間に合い、プロポーズの準備は万端!!

富士山山頂まで辿り着けるように、しっかりした登山靴も買って、低い山にも登ってみたりしてみて登山の準備も万端!!

 

そして来たる、2011年7月30日土曜日。

前日の晩からチャーターバスで彼女の職場の方々と富士山表口5合目まで向かい、早朝から登り始めました。

 

富士山って遠くから見る分にはとても美しいですが、実際登ってみるとゴツゴツした岩だらけの山で歩きにくいし、曇ってたからか景色も悪いし、一応高山病の予防薬?を飲んでたのに少し頭痛がするしでなかなかにツラいんですよね。

それでも、目指す山頂でのサプライズプロポーズに向けて、気力十分で登っていきます。

〇合目の休憩所に辿り着く度に、リュックサックの中に入れておいたエンゲージリングを何度も何度も確認。

プロポーズの言葉を何となく考えながら、それでもある程度出たとこ勝負で心に浮かんだ言葉を伝えられたら良いかなーとか思いながら歩みを進めていきました。

 

そしてようやく二人揃って頂上へ到着!!

遠くから眺める方がキレイだとか何だとか言いながらも、日本一高い山に登頂したことは、かなりの達成感をもたらしてくれましたね。

ヘトヘトながらも妙にテンションは高く、記念撮影なんかもしながら感動を分かち合いました。

地獄への入口のように思える、火口をぐるりと見て回って辺りを見渡すと、一部だけこんもりと高くなっててそこには建物があったんですね。

それは富士山最高峰剣ヶ峰にある富士山特別地域気象観測所という建物でした。

 

「(間違いない!あそここそ、日本一高い場所!!プロポーズはあそこでするしかない!!)」

今思えば、なぜにそんなに「一番高い場所」でプロポーズしたかったのかよく分からないんですが、、、まぁその時はとにかく富士山の中でも一番高い場所を探し求めていたんですね。

ほら、なんちゃらと煙は高いところが好きって言うじゃないですか。

・・・って誰が馬鹿だ、おい!!

 

馬鹿はおいといて。

目標の場所を定めたぼくは彼女の手を引いて最後の山を登り、辿り着いた建物の影で二人っきりになった瞬間、おもむろに真っ白なジュエリーケースを取り出してプロポーズをしました。

 

エラいもので、その時言った言葉は今でもよく覚えています。

 

「この山を一歩一歩登ってきたように、これからの人生を一歩一歩あなたと歩いていきたいです。結婚してください。」

 

彼女の反応は

 

「えーーーー!!!えーーーー!!(あわわわ、あわわ)はい、お願いします!」

 

みたいな感じで微笑ましかったのをよく覚えています。

 

こうして無事にプロポーズは成功して、帰りのバスでは彼女の職場の方々から祝福され、翌年の春、満開の桜に包まれる時期に結婚しました。

その2年後には長男を授かり、長男の誕生と同時に家を建てました。

ぼくと彼女が付き合った日に見たあの花火大会が、毎年よく見えるようにと選んだ土地に。

 

例年であれば、明後日8/8には2階のベランダから花火大会を家族みんなで鑑賞して、二人の記念日を祝いながら夏の風物詩を楽しむんですが、今年はそうもいかないのが残念ですね。

来年は見られると良いなぁ、花火大会。

 

・・・って、何か最後しんみりしちゃったけど、、、これでおしまい!!

ということで、あの夏、あの山のてっぺんでプロポーズした思い出でした!!

 

では、また!!

 

 

やーさん

最後までお読みいただきありがとうございました!

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