優美な和歌の世界 小倉百人一首を楽しむ!其の一

優美な和歌の世界 小倉百人一首を楽しむ!其の一

どうもー!やーさん(@ohokamudumi)です。

現代ではTwitterの140字の中でうまいこと言った人が人気を集めるわけですが、

古来より5・7・5・7・7の31文字で人の想いや儚さ、四季の移ろいなどを見事に表現しているのが和歌です。

数々の歌が千年以上経った現在でも人々の胸を打ち続けている。これってすごいことじゃないですか!?

ということで、最も有名な和歌集である小倉百人一首に収められている歌を改めて鑑賞してみたいと思います。

まずは1-10番!!いってみましょう!

 

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優美な和歌の世界 小倉百人一首を楽しむ!

 

1、秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ

あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ

 

天智天皇

秋、田んぼのそばに建てた小屋で寝泊りしていたら、屋根をふいた苫の目が粗くて忍び込んだ夜露で、私の着物の袖が濡れてしまったよ。

 

やーさん

天智天皇が農民の暮らしぶりを素朴な実感を込めて詠んだ歌です。天皇自身の作ではないという説もありますが、農民の歌が天皇作であると伝承されてきたことに意義がありますね。

 

天智天皇は、大化の改新で有名な中大兄皇子です。

天智天皇を御祭神とする滋賀県の近江神宮では各種のかるた大会が開催されています。

 

2、春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山

はるすぎて なつきにけらし しろたえの ころもほすてふ あまのかぐやま

 

持統天皇

春が過ぎて、夏が来たようです。夏になると真っ白な衣を干すという天の香具山に、あのように衣がひるがえっているのですから。

 

 

 

やーさん

持統天皇のおられた藤原宮から眺めることができる天の香具山。その山の景色から季節の移ろいを見事に切り取った歌ですね。夏の青空、山の緑、衣の白。くっきりとした色彩が目に浮かぶようなステキな歌です。

 

この歌に詠まれる夏は陰暦の夏であり、4~6月のことを指します。

香具山は耳成山(みみなしやま)、畝傍山(うねびやま)と共に大和三山のひとつ。

 

3、あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む

あしびきの やまどりのおの しだりおの ながながしよを ひとりかもねむ

 

柿本人麻呂

山鳥の長く垂れ下がった尾のように長い長いこの夜を、あの人にも逢えないで独りさびしく寝るのか。あぁ、さびしい。

 

やーさん

愛しい想い人に会えないさびしい一人寝の夜を詠った歌で、秋の夜長を表すのに最適な恋歌ですね。夜になると雄と雌が谷を隔てて別々に寝るという山鳥の伝承を踏まえています。

 

柿本人麻呂は萬葉集の代表歌人。宮廷歌人といわれ「歌聖」と称えられています。三十六歌仙の一人。

「あしびきの」は「山」にかかる枕詞です。

 

4、田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ

たごのうらに うちいでててみれば しろたえの ふじのたかねに ゆきはふりつつ

 

山部赤人

田子の浦に出てみると、真っ白な富士山の高い峰に、雪が降り続けているよ。

 

やーさん

海辺から見る、白雪をまとった富士の霊峰の神秘的な風景を描いています。作者の行動と共に景色を展開している動きのある歌です。まるで心まで白く染め上げられるような素晴らしい歌ですね。

 

山部赤人は柿本人麻呂と並び称される萬葉集の代表的宮廷歌人。三十六歌仙の一人。

聖武天皇の行幸に従って旅をしていたので、旅の歌を多く詠んでいる。

 

5、奥山に もみぢ踏み分け 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋はかなしき

おくやまに もみぢふみわけ なくしかの こえきくときぞ あきはかなしき

 

猿丸大夫

人里離れた山の中で、紅葉の落ち葉を踏み分けながら雌鹿を恋しく想い鳴く雄鹿の声を聞く時こそ、いよいよ秋は悲しいものだと感じられる。

 

やーさん

秋になると雄の鹿は雌を想って鳴くというのが昔から定番のテーマとしてあったようです。

赤や黄の彩色豊かな情景の中に鹿が一頭、寂しげに鳴く。そんな寂寥感を耽美的に詠んだ歌です。

 

猿丸大夫は三十六歌仙の一人。吟遊詩人という説もある。

この歌は山中を歩いている者の主語を鹿とするのか、人とするのかでよく議論されています。

 




 

6、鵲の 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける

かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける

 

中納言家持

かささぎが渡したという橋に、霜のようにちらばる星たちの、さえざえとした白さを見ていると、夜ももうすっかり更けたのだなぁと感じる。

 

やーさん

七夕伝説の中で、牽牛と織姫を逢わせる為に鵲が翼を連ねて天の川に渡したという橋をテーマに詠んだ歌です。この橋を、天の川に渡した天空の橋と捉え雄大で幻想的な歌と見るか、はたまた平城京の宮中の階段を天の川の橋に例えている歌と見るかという2つの読み方があります。

 

中納言家持=大伴家持は萬葉集後期の代表的歌人で編者の一人とされる。三十六歌仙の一人。

新古今和歌集では冬の歌をして納められているので、撰者は橋を宮中の階段として捉えたと思われます。

 

7、天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも

あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも

 

阿倍仲麻呂

天を振り仰いで見てみると月が昇っている。あの月は、奈良の春日にある三笠山に昇っていたのと同じ月なのだなぁ。

 

やーさん

遣唐使として唐へ渡り、時の玄宗皇帝に気に入られなかなか帰国できない状況の中、30年ぶりにようやく帰国が許され、明州で送別の宴が行われた際に詠んだ有名な歌です。深い望郷の念が込められた歌です。

 

阿倍仲麻呂の帰国は暴風雨に遭遇し結局叶わず、54年もの歳月を唐にて送り73歳で亡くなりました。

遣唐使の出発に際しては、三笠山の山麓にある神社で旅の無事を祈ったそうです。

 

8、わが庵は 都の辰巳 しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり

わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいうなり

 

喜撰法師

私の庵は都の東南にあり、そこでこのように平穏に暮らしている。しかし世間の人々は私が世の中を憂しと思って、この宇治の山に住んでいるのだと噂しているようだ。

 

やーさん

世の人は勝手に思いを巡らして「世を憂いている」だの何だの言うけど、私は心のどかにここで暮らしているんですよ、という歌。作者の飄々とした雰囲気が伝わってくる歌ですね。うぢ山は「宇治」と「憂し」の掛詞となっています。

 

喜撰法師は平安時代の歌人で、六歌仙の一人です。

「都の辰巳」は都から見て東南の方向を指します。一説には「しかぞすむ」も「然ぞ(このように)住む」と、山奥なので「鹿」と掛けているとも言われます。

 

9、花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに

はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに

 

小野小町

桜の花の色は、春の長雨が降っている間にむなしく色褪せてしまいました。同じように、私の若さや美貌も失われてしまいました。恋や世間のもろもろのことに思い悩んでいるうちに。。

 

やーさん

儚く散ってしまう桜の花同様に、女性の若さや美しさも時間が経つことに衰えてしまうといった、作者自身の女性としての人生の儚さを悲しんだ陰影のある歌です。

 

小野小町は平安前期の女流歌人で、六歌仙・三十六歌仙の一人。

伝説の美女としても有名で、全国各地に伝説が残っています。

 

10、これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関

これやこの いくもかえるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき

 

蝉丸

ほう、これがあの、京から出て東国へ行く人も帰る人も、知り合いも知らない他人も、皆ここで別れ、そしてここで出会うという有名な逢坂の関なのだなぁ。

 

やーさん

百人一首の中でもかなり特殊な歌です。会者定離、一期一会といった人生の無常観を感じます。

対語の多用・反復によって逢坂の関をたくさんの旅人が行き交う様子を表現しています。

 

蝉丸は逢坂山に庵を結んだ盲目の琵琶法師です。

逢坂の関は山城国と近江国の国境となっていた関所。現在その付近に蝉丸神社と蝉丸トンネルがあります。

 

 

1番から10番歌までのご紹介でした!次回以降もお楽しみに!!

 

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やーさん

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